checkers diary

活動記録

現実風反則角換わり

 

あの角換わりがついに動き出した。停滞していた体を遂に起こして我らの前に立ちはだかったのだ。それは終ぞ、酷く貫禄ありきで、否定できない魅力があるものである。そもそも、角換わり野郎は不透明なのである。なかなか、彼女の行動を視認できない、あるいは把握できないのだ。とんでもなく、早いスピードというわけではない、まるで、角換わりという戦法を一から組み直して、棋譜のない戦法をオリジナルに考案したのだ。その戦法は見えない、聞こえない、故に気づかない。そして、今日でも幻影のように振る舞う角換わりはまた次なる姿へと進化している。

 

 そもそも角換わりには既存の戦法がいくつもあった。しかし彼女は新しい角換わりを現在では愛用している。その理由も簡単だ。彼女のひと昔前の戦法は角換わり・腰掛銀、角換わり・早繰り銀、角換わり・棒銀である。それら一つ一つを彼女は極めており、神の技としか言えなかった。しかし、それらの角換わり戦法は歴史ある戦法であるので、実のところ、たくさんの研究データ、棋譜が残っているのだ。われわれはそれを知るまで、彼女の角換わりの犠牲になってきたのだ。けれど、棒銀、早くり銀は初心者愛用の戦法なので、受け方を少しは心得ていたものの、彼女の百戦錬磨の必殺戦法、腰掛銀にはとても苦しめられた。しかし、我々も馬鹿ではなかった。幾何かの時がたったころには対抗策をいくつも用意していたのだ。そのおかげで彼女の進行を止めることだできたのだ。私たちは互いに祝福しあった。けれど、彼女の進行が止まったのは、ほんの一瞬だということに我々は誰も気づかなかったのである。

 

 これが彼女の角換わりの進化のプロセスなのだ。

 我々は少し甘く見すぎたのかもしれない。元来、角換わりとは幻影なのである。

 そう、気付いたころには彼女は一手損角換わりに移行していたのだ!

 

 この戦法、ただの角換わりにあらず。

 

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