checkers diary

活動記録

友人Jの恋愛奇譚~経過~

 

 こんにちわ。

 ここ数か月でいろんなことが起こりました。その中でも友人Jが現在進行形で恋をしている話を匿名性を守りながら朧げに語っていきたいと思います。

 

   彼の経過

 私はその人のことを常にJちゃんと呼んでいた。だから此処でもただJちゃんと書くだけで本名は打ち明けない。これは世間に憚かる遠慮というよりも、その方が私に取って自然だからである。私はその人の記憶を呼び起こすごとに、すぐに「Jちゃん」と言いたくなる。筆を執っても心持は同じ事である。余所余所しい頭文字などを敢えて使うのは私ならではだろう。

 彼からの恋愛奇譚を聞いたのはとある池で釣りをしていたときだった。彼がキャストすると同時に私も続けてキャストするような形でそれは始まった。

「ワイ、積もる話があるんやけど。聞いてくれるか」

「……」

「ワイ、こんな風にしてるけどな、実のところめっちゃ病んでんねん。それはもう……」

 彼のいつもの明るいトーンとは外れて、それはもう沈んだ面持ちであったので、私は真剣に応対することを選んだ。

「そうなんや、何かあったん」

「それはですね……それはですね……僕がですね…………とある女の子にラインを送ったんですよ! 

  (30秒)

……でもまだ返ってこうへん」

「どれくらい、返ってきてないの」

「終業式に送ったから、えーっと、1カ月くらい。おかしくないですか! あんなに移動教室やその他もろもろでたくさんのコンタクトを取ったのにもかかわらず、あ、あれやで、ちゃんとライン送ることは言ったんやで、

それやけど……返ってこうへん。どう思いますか!ワイはこのことで頭がいっぱいで最近、全然集中できへん。勉強しようと思っても、もし彼女から返事が来た場合の時のための対策を何通りも考案してたり、今だってキャストに実りがない!バス出えへん! ワイどうしたらいいと思う?」

「それはさすがにおかしいなあ。なにか事情でもあるんちゃう。たとえば携帯故障してるとか、勉強するため封印してるとか(あとでわかるが携帯は使えている)」

「えー! でもおかしない! 携帯故障って1カ月もかかるか?」

「いや二回壊れた可能性だってあるで(絶句レベルの希望的観測だけれど)」

「そんなんあるかな……絶対ありえへんわ。ほんまどうしたらええんやろ。絶対違う理由で無視してるやろ……」

「でも今はなんもわからんから、暗い妄想するんやったら、ポジティブで現実的な可能性を考えたほうがいいやろ。たとえば二回携帯が故障したのも、Jちゃんを想像して自慰していたら潮を噴いて携帯にかかった。携帯は防水機能がなかったので故障。直るも二回目、衝動の前では学習など皆無。前回の失敗を忘れたかのごとくまたもや携帯に噴きかかる。そして故障。そして今は仮機なので連絡が取れない。以上QED」

 僕はふざけたことを後悔した。もっと真面目に彼のためになることを言えばよかった。そう、この私の発言より、ほぼ限界まで来ていた彼の病みゲージはとうとうカタルシスを迎えたのだ! 

  つまるところ、彼は狂ったのだ。

 

「絶対それやん! そうしかない! ありがとう! これで謎が解けたわ! これで第二フェイズに行ける! よっしゃ、希望が見えた。これからどうしていいか相談のってや。まずなワイが彼女のこと好きな理由は3つ……」

  (中略)

 「がはっはははっはっははは!ワイもろたで!ははっはははははっはっはっはっははっはっははっははははっはっははっはっはは!!!!!! もうなんも心配あらへん。ほんまにありがとうな今日は相談のってくれて!」

「……」

 

とまあ気づいたら積もる話(相談は)幕を閉じた。私はこの日、言葉の強さを痛感した。

 それでも、彼の話からはいろいろな感情が汲み取れた。悲しい話であれど、彼はさも楽しそうに話をするので、実のところ病んでいないんじゃないかと疑うくらい、幸せそうだった。そして、その心は真っすぐなのだ。

  そんな彼を見て、私は一種の治りにくい病に似たものーーいわゆる恋というものを間近で目撃したのだ。それはもう大分、目にすることのない代物であったので、少しうろたえた。そう言うのも純愛という、美しいものであったからに違いない。少年時代はたくさん見てきたものだが、これからはそんな綺麗なものは早々、お目にかかれないだろう。

 

 皆さんもこのブログから純愛というものを思い出して欲しい。

 

  きっと彼が野球でいうピッチャーだった場合、球種はストレートしかないのだろう。 

<happy end>

 

 

次回は今回の真相についてだよさよなら!